外国人は日本で何を買って帰るのか?驚きと感動のお土産ベスト5

観光やビジネスで日本へ訪れた外国人は、メイドインジャパンの製品をお土産として買って帰る傾向が強くあります。例えば、中国から訪日した方が品質の高いメイドインジャパンの製品を爆買いするためだけに訪れることもあるほどです。品質の高いメイドインジャパンの製品もお土産としての需要はありますが、日本に訪れた記念として日本独自の伝統工芸品や、伝統・文化を感じられるお土産を選ぶ方が多くいます。外国にいる知人や友人、ビジネスパートナーに日本のお土産を渡す場合もありますが、宗教や文化が異なるため、お土産に使用されている品物に注意する必要もあるでしょう。

この記事では、文化と伝統が詰まった日本のお土産ベスト5、珍しいお土産やイマイチなお土産、文化や宗教に配慮したお土産の選び方などを詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 外国人に喜ばれる日本のお土産
  • 文化や宗教の違いを考慮した外国人へのお土産選びの方法
  • 外国人へのお土産選びに失敗しないためのコツ
こんな方におすすめ
  • 外国の友人・知人に持っていくお土産選びに悩んでいる人
  • 文化や宗教が異なる外国人に渡すお土産は適切なものかが分からない人
  • 外国人は日本のお土産に対して何を求めているかを知りたい人
目次

外国人が喜ぶ!文化と伝統が詰まった日本のお土産ベスト5

ここでは、外国人が喜ぶ日本独自の伝統が詰まった日本のお土産ベスト5を紹介します。

日本独特の美「和陶器」

和陶器は、独特な柄や質感から日本独特の美を感じ取れる一品です。

古くから現代まで受け継がれてきた技術で作られた和陶器は、見た目の美しさや温かみだけでなく、歴史を感じ取ることができるお土産です。

地域ごとにさまざまな種類がありますが、日本三大陶磁器と呼ばれる和陶器は以下の3つといわれています。

  • 美濃焼(岐阜県)
  • 瀬戸焼(愛知県)
  • 有田焼(佐賀県)

また、お土産として購入した和陶器は、デザインを楽しむだけでなく、お皿やコップとしても活用できるため、実用性の高さからも外国人のお土産として人気を集めています。

織部焼 ぐい呑みセット

外国人のお土産としておすすめなのが、「織部焼 ぐい呑みセット」です。

織部焼は、千利休の弟子である古田織部の名前にちなんだ和陶器で、主に岐阜県美濃地方で生産されています。

自由な形や大胆な模様、明るい色彩が特徴的で、1点ごとに表情が大きく変わります。

表情の違う織部焼を、その日の気分で使い分けられるのが「織部焼 ぐい呑みセット」です。形や色、柄がすべて異なるため、気分や料理に合わせて使えます。

日本酒とセットであれば、うれしいお土産として喜ばれることでしょう。

日本の美学「日本画のポストカード」

浮世絵や美人画など、日本にしかない日本画のポストカードが外国人のお土産として人気を集めています。

なかでも一際人気の日本画は、葛飾北斎の神奈川沖浪裏です。

大きな波が描かれて力強い印象を与える神奈川沖浪裏は、インパクトの強さから多くの外国人にも愛されています。

葛飾北斎の作品は世界的な画家であるマネやゴッホにも影響を与えたといわれており、日本画の影響力は国内に留まりません。

また、日本画のポストカードはリーズナブルな価格で購入できるのも人気の理由です。

日本画ポストカードは、数百円ほどで販売されているため、価格の安いお土産を友人や知人に配る予定で複数枚購入する方もいます。

日本滞在中に自国にいる家族や友人・知人に向けて、日本画が描かれたポストカードを使い手紙を送るのも喜ばれるかもしれません。

歌麿 女性の美 ポストカード

美人画絵師として江戸時代に活躍した喜多川歌麿が女性の美を描いた作品のポストカードは、外国人へのお土産として最適です。

多くの美人画の作品を残してきた喜多川歌麿ですが、なかでもポッピンを吹く女は代表作として多くの方に知られています。

日本人だけでなく、外国人でも一度は目にしたことがある作品のポストカードはコレクションとしても人気のお土産です。

一期一会の精神「茶道セット」

一期一会の精神やわびさびなど、日本独特の美学に触れられる茶道セットは外国人へのお土産にピッタリです。

お茶を点てて飲むという単純な道具としてのお土産ではなく、道具の扱い方やお茶の振る舞い方などの独特な習慣を通して日本の伝統文化を学ぶことができます。

ただし、茶道セットをお土産として購入するだけでは、使い方が分からない外国人がほとんどです。

日本滞在中に茶道体験などで茶道の基本を学び、作法や文化を知ったうえであれば、日本の文化に触れるお土産としておすすめです。

抹茶道具 五点セット

アクティビティとして茶道を体験し、帰国後も自宅で茶道を嗜みたいという外国人には「抹茶道具 五点セット」がおすすめです。

「抹茶道具 五点セット」には、抹茶碗・棗(なつめ)・茶筅(ちゃせん)、茶筅休め、茶杓(ちゃしゃく)が含まれています。

茶道教室などで茶道の基礎を習っていれば、自宅でも日本の文化に触れながら茶道を嗜むことができるでしょう。

また、合わせて気に入った抹茶をお土産として選ぶのもおすすめです。

自分が選んだ抹茶を使って茶道を自宅で行ってもらうことで、日本での思い出がよみがえり、「また日本に行きたい」と日本へのインバウンドを促進できる可能性もあります。

日本の技「日本刀のミニチュア」

日本刀のミニチュアも外国人に喜ばれるお土産のひとつです。かつて日本の侍が使用していた日本刀に関するアイテムは、外国人から高い人気を集めています。

日本で人気のアニメや漫画などのサブカルチャーに後押しされていることも、外国人に日本刀が人気の理由です。

熟練した職人の手によって作られた日本刀は、その美しさからインテリアに利用する外国人もいます。

しかし、日本からお土産として大きな模造刀を持ち帰るのは困難なため、ミニチュアの日本刀をお土産として選ぶ方も多くいるようです。

日本刀のミニチュアはペーパーナイフとして作られていることもあり、その実用性も高い人気を集める理由のひとつとなっています。

また、架空の日本刀よりも、歴史上の人物が実際に使用していた日本刀のミニチュアが特に人気です。

例えば、織田信長・豊臣秀吉・黒田長政などの手に渡ったといわれている日本の国宝「へし切長谷部(へしきりはせべ)」、上杉謙信の愛刀「山鳥毛(さんちょうもう)」、豊臣秀吉が所有していた短刀「日向正宗(ひゅうがまさむね)」などが、数多くある日本刀のなかでも特に人気です。

真田幸村の日本刀ミニチュア

日本刀のミニチュアのなかで人気を集めているのが、真田幸村の日本刀ミニチュアです。

戦国武将「真田幸村」が使ったとされている「村正(むらまさ)」という日本刀は、徳川家康からも忌み嫌われた歴史を持つなど、歴史好きの外国人にはたまらない一品です。

また、真田幸村が愛用していた「大千鳥十文字槍(おおちどりじゅうもんじやり)」も多くの外国人から有名です。

長い柄の先が十字に分かれた十文字槍は形が特徴的で、その美しい作りに魅了される外国人も少なくありません。

大和魂を感じる「漢字Tシャツ」

漢字や和柄のTシャツも、外国人のお土産として人気を集めています。

外国の文字にはない漢字は、外国人にとって神秘的でカッコいいイメージがあり、訪日した際のお土産としてはピッタリの商品です。

また、漢字が持つ意味を理解できなくても、その複雑な作りの文字に魅力を感じる外国人も多くいます。

1文字だけで深い意味を持つ漢字をタトゥーとして彫る外国人もいますが、タトゥーはハードルが高くなかなか手が出せません。

一方、漢字のTシャツであれば気軽にファッションに取り入れることができ、普段使いしやすいことも人気の理由のひとつです

日本製 侍プリントTシャツ

漢字が書かれたTシャツのなかでも特に高い人気を集めているのが、「日本製 侍プリントTシャツ」です。

侍は日本独自の文化ですが、過去には侍を題材としたトム・クルーズ主演の「ラストサムライ」が放映されるなど、興味関心を持つ外国人が多くいます。

独特の武士道精神に魅力を感じた外国人には、とても喜ばれるお土産です。

また、厳密な素材選びや繊細な裁縫が行われた日本製のTシャツが選ばれる傾向があります。熟練された日本の職人の手によって作られた高品質の日本製Tシャツは、着心地やシルエットなどが外国人から評判が高く、お土産として最適な商品です。

意外とヒット!外国人が喜ぶ珍しいお土産

外国人が喜ぶお土産は定番の品物だけではありません。ここでは、外国人が喜ぶ珍しいお土産を紹介します。

言葉を超えた楽しさ「日本のボードゲーム」

日本で作られたボードゲームのなかには、言葉を理解しなくても遊べるものがあり、お土産としてボードゲームを購入する外国人もいます。

海外発祥のボードゲームとはルールが異なり、日本のカルチャーに触れられるとして人気です。

なかには、日本の文化や歴史を題材にしたボードゲームもあり、家族や友人と盛り上がりながら日本の文化や歴史を勉強できます。

枯山水 (Stone Garden)

枯山水 (Stone Garden)は、「龍安寺(りょうあんじ)」や「建仁寺(けんにんじ)」、「仁和寺(にんなじ)」などの枯山水を用いたテーブルゲームです。

プレイヤーは禅僧となって砂紋や苔の描かれたタイルを使い、自分だけの美しい庭園を作り上げます。

第一回東京ドイツゲーム賞で大賞を受賞した経歴もあり、SNS上にはプレイヤーが作り上げた日本庭園の写真がアップされるなど、世界各国で話題のボードゲームです。

また、水墨画で有名な雪舟、茶の湯の一様式を完成させた千利休など、歴史上の人物がカードに登場しているため、日本の歴史を学びながら家族や友人・知人と盛り上がることができるでしょう。

奥深い味わい「日本酒の詰め合わせ」

日本酒も外国人に喜ばれるお土産のひとつです。洋酒にはない、独特な風味や口当たりを好む外国人が多くいます。

しかし、日本酒には豊富な種類があり、製造方法や原料の違いによって香りや味が大きく異なるため、外国人の口に合った日本酒をチョイスするのは簡単ではありません。

そのなかで、外国人へのお土産としておすすめなのが日本酒の詰め合わせです。日本酒の詰め合わせであれば、複数の味を楽しむことができます。

また、さまざまな種類が入っていることで、相手の好みが分からなくても、外国人の口に合う日本酒を渡せる可能性も広がるでしょう。

日本酒 ミニボトルセット

「日本酒 ミニボトルセット」は、180ml~300mlほどの小さなボトルの日本酒がセットになった商品です。

日本酒は1,800mlの一升瓶が主流のため、大きなボトルをお土産として持ち帰れないと心配する外国人でも、ミニボトルセットであれば安心して購入できるサイズです。

複数の種類が含まれているセットであれば、製造方法や原料によって異なる味や風味の日本酒を楽しんでもらうことができるでしょう。

また、ミニボトルセットを販売するメーカーによっては、通常の一升瓶をミニチュアにしたようなボトルになっている場合もあります。

日本酒が苦手な外国人でもインテリアとして使用できるため、普段からお酒を嗜まない外国人にも喜ばれるお土産です。

実用性と耐久性を兼ね備えた「日本の文房具」

日本の文房具も、外国人にはお土産として喜ばれます。

日本で作られた文房具は繊細でおしゃれなデザインが多いだけではなく、使い勝手の良さや便利な機能が搭載されていることも人気の理由のひとつです。

また、価格が安く金銭的な負担も少ないことで、家族や知人・友人へのばらまき用のお土産としても最適です。

なかには海外では手に入らないアイディア商品もあり、使い勝手の良さから外国人に喜ばれることでしょう。

フリクションボール

パイロット製のフリクションボールは、書いた文字を消せるボールペンです。

通常のボールペンで書いた文字を消すことはできませんが、フリクションボールであれば、書いた文字をラバーで擦ると消せるため書き直すことができます。

人気商品ということもあり、先進国では輸入商品としても販売されていますが、最新のパステルカラーなどの新しいバリエーションであれば、なお喜ばれることでしょう。

ビジネスマンや学生など、幅広い世代におすすめのお土産です。

ありがちだけど外国人にはイマイチなお土産

ここでは、日本では定番ではあるものの、外国人にとってはイマイチに感じてしまうお土産を紹介します。

甘すぎる「あんこを使った和菓子」

日本人には手土産としても定番の「あんこを使った和菓子」は、外国人にとってはイマイチと感じられてしまうことがあります。

和菓子などに欠かせない素材のあんこは、外国人からは甘すぎるという意見が多く、好まれない場合もあります。

日本を代表する甘味だからという理由で和菓子をお土産に渡してしまうと、あまり喜ばれない可能性もあるでしょう。

特にヨーロッパやアメリカの欧米人は、豆を甘く煮て食べる文化がないことも、「あんこを使った和菓子」が苦手な方が多い理由のひとつです。

また、甘く煮た豆をつぶしてなめらかにしたこしあんは、実は日本独自の調理法です。

中国や韓国などのアジア圏では、小豆を使ったスイーツがありますが、こしあんの食感に苦手意識を持つ方も少なくありません。

そのため、日本の食文化を楽しんでもらうためにお土産を外国人に渡すのであれば、どら焼きやお饅頭、羊羹などのあんこを使った和菓子を避けておくのがベストです。

お煎餅・八ツ橋・かりんとう・みたらし団子・くるみ餅・金平糖など、あんこを使っていない和菓子もあるため、外国人のお土産としてはこちらを渡してみるのがよいでしょう。

他宗教の「お守り」

日本の神社やお寺で目にするお守りは、場合によっては外国人に喜ばれないことがあります。お守りは厄除けや招福、加護などの人の願いが込められた縁起物です。

相手の状況を考えて、縁結びや出産のお守り、学業のお守り、安全関係のお守りをお土産として渡す方もいますが、宗教上の理由で受け取ってもらえない場合もあります。

特に外国人は、日本人よりも宗教に対する信仰心が強い人が多く、好意で渡したお守りがかえって迷惑になってしまうこともあるでしょう。

最近は、デザインや素材にこだわった可愛いお守りも販売されているため、キーホルダーやアクセサリーのような感覚でお土産としてチョイスする方もいます。

お守りはあくまでも宗教上の縁起物になるため、お土産を渡す相手の文化や宗教を尊重して選ぶようにしてください。

実用性を疑問視されがち「日本伝統のおもちゃ」

日本の伝統的なおもちゃは、実用性の低さからお土産としては喜ばれない可能性があります。

日本では古くから親しまれている「こま」や「けん玉」、「お手玉」や「ヨーヨー」、「カルタ」や「百人一首」といったおもちゃですが、遊ぶこと以外に利用用途がありません。

そのため、相手の年齢層によってはイマイチと思われてしまうかもしれません。

外国にはない日本伝統のおもちゃに、はじめは物珍しさを感じてくれるかもしれませんが、数回遊んでみた後は、実用性がないことで不要と判断されてしまうこともあるでしょう。

日本伝統のおもちゃをお土産として渡すのであれば、相手の年齢や家族に小さな子どもがいるのかなどを確認してから検討するのがおすすめです。

また、一般的なおもちゃではなく、伝統工芸品として作られたおもちゃであれば、美しい柄や繊細な作りが評価され、喜ばれる可能性は格段に上がります

文化や宗教に配慮したお土産選び

外国人に渡すお土産は、文化や宗教によっては迷惑となってしまうことがあります。ここでは、文化や宗教に配慮したお土産選びについて解説します。

キリスト教の外国人にお土産を渡す際の注意点

キリスト教徒は、基本的に食品に関するタブーが少ないため、受け取ってもらえないお土産はあまりありません。

ただし、キリスト教の宗派でもあるモルモン教の信者は、アルコール類・コーヒー・紅茶・お茶・タバコなどが宗教上で禁じられています。

特に信仰心の厚い方は、抹茶を使ったスイーツさえも食べない方がいるほどです。

そのほか、セブンスデー・アドベンチスト教の信者は、肉や魚、卵など肉食全般を避ける場合があります。

キリスト教徒が多い国

キリスト教徒が多い国は以下の通りです。

  • アメリカ:約2億4,000万人
  • ブラジル:約1億7,000万人
  • ロシア:約1億2,000万人
  • メキシコ:約1億1,000万人
  • ナイジェリア:約9,200万人
  • フィリピン:約9,000万人
  • コンゴ民主共和国:約6,800万人
  • エチオピア:約5,500万人
  • イタリア:約5,400万人
  • ドイツ:約5,000万人

キリスト教の信者は、すべての宗教のなかで最も人数が多く、約23億人が信仰しているといわれています。

世界人口から見た比率は約32%もあり、世界の大半を占めている宗教となっています。

イスラム教の外国人にお土産を渡す際の注意点

イスラム教では、禁止されていない食品ハラールと、禁止されている食品ハラームがイスラム教の啓典である「コーラン」に記されています。

タブーとされているハラームの代表的な食品が、豚肉やアルコール類です。

豚肉を食べることが禁じられていますが、ソーセージや豚の脂(ラード)、豚肉を出汁に使っている料理も禁止です。

また、食品だけでなく、豚から抽出されたコラーゲンが含まれる化粧品も宗教上タブーとされているため、注意しておきましょう。

例えば、日本のお土産として人気のラーメンセットには、とんこつラーメンなどの豚の成分が含まれている食品があるため、渡す前に確認してください。

また、イスラム教ではアルコールの摂取が禁じられています。

日本酒はもちろんですが、以下のような品物にはアルコールが含まれている場合があるため、お土産として渡す際には配慮が必要です。

  • 奈良漬け
  • 粕漬け
  • 醤油
  • みりん
  • 栄養ドリンク
  • チョコレートボンボン
  • 液体歯磨き粉

イスラム教徒のなかでも宗派や国、地域によって摂取可能かの判断は異なりますが、基本的にアルコールが含まれる品物をお土産として渡すのはNGだと覚えておいてください。

禁止されている食品ハラームを食べてしまうことは、イスラム教では罪として考えられているため、成分表をしっかりと確認するなど、相手の宗教への配慮が必要です。

イスラム教徒が多い国

イスラム教徒が多い国は以下の通りです。

  • インドネシア:約2億3,000万人
  • インド:約2億1,000万人
  • パキスタン:約2億人
  • バングラデシュ:約1億5,000万人
  • ナイジェリア:約1億人
  • エジプト:約9,000万人
  • イラン:約8,100万人
  • トルコ:約7,900万人
  • アフガニスタン:約4,000万人
  • 中華人民共和国:約2,800万人

イスラム教徒は、キリスト教に次いで2番目に信者が多い宗教です。2022年時点では、約20億人もの人が信仰しており、世界人口から見た比率は約25%です。

また、イスラム教徒の増加率は最も高く、将来的にはイスラム教徒の人口を超えて世界最大の宗教となるともいわれています。

ヒンドゥー教の外国人にお土産を渡す際の注意点

ヒンドゥー教で禁止されている代表的な食品は、牛肉・豚肉・魚介類全般卵・生物・五葷(ニンニク、ニラ、ラッキョウ、玉ねぎ、アサツキ)です。

特に気をつけてほしいのが、牛肉や豚肉を使っているお土産です。

ヒンドゥー教では牛は神聖な動物として崇拝されているため、タブーとされています。豚肉に関しては不浄な動物とされ、理由は違えどヒンドゥー教の外国人は食べません。

また、肉だけでなくブイヨンやゼラチン、バターやラードなど、牛や豚が含まれるものも避けておきましょう。

そのほか、食品だけではなく革製品のお土産にも注意が必要です。

例えば牛革の製品をお土産として渡した場合、相手を侮辱する行為とみなされるため、ヒンドゥー教の人へのお土産に革製品を避けたほうが無難です。

また、ヒンドゥー教において右手は神聖な手、左手は不浄な手とされているため、お土産を手渡しする際は右手を使って渡すようにしましょう。

ヒンドゥー教徒が多い国

ヒンドゥー教徒が多い国は以下の通りです。

  • インド:約11億人
  • ネパール:約3,000万人
  • バングラデシュ:約2,000万人
  • インドネシア:約400万人

ヒンドゥー教徒は、世界で3番目に信者が多い宗教です。世界人口から見た比率は約15%となっており、信者の大半はインド人という特徴もあります。

その他の宗教とお土産

信者の人数は違えど世界には数多くの宗教が存在し、宗教ごとの文化の違いによってタブーとされている品物があります。

キリスト教・イスラム教・ヒンドゥー教を信仰する人の数が大多数を占めていますが、その他にも、ユダヤ教徒は豚肉・貝類・甲殻類が禁止されているなど、日本では当たり前のお土産がタブーとされている場合もあります。

日本は無宗教の割合が約63%と高い傾向があるため、お土産で渡す品物に配慮が欠けてしまうこともありますが、相手の宗教の教えを配慮したお土産選びが大切になるでしょう。

多様な宗教背景に対応するお土産

世界中にある多様な宗教に対応していくには、食品のお土産を避けてチョイスしていくのがよいでしょう。

多くの宗教でタブーとされているものは、基本的に食品関連です。

肉類やアルコールなど、宗教上でタブーとされているものが含まれていた場合、せっかくの好意が失礼に値する場合もあります。

以下の食材等には注意して多様な宗教背景に対応するお土産を選びましょう。

宗教の種類注意が必要な食材
キリスト教(モルモン教)アルコール類・コーヒー・紅茶・お茶・タバコ
イスラム教豚肉(ラードやゼラチン等も含む)・アルコール類
ヒンドゥー教牛肉・豚肉・魚介類・卵・五葷(ニンニク、ニラ、ラッキョウ、玉ねぎ、アサツキ)
ユダヤ教豚肉・貝類・甲殻類
仏教特になし

相手の宗教を尊重するためにも、口に入らない日本の伝統工芸などがおすすめです。

箸や焼き物、手ぬぐいや文房具であれば、多種多様な宗教に対応することができるだけでなく、日本の文化をお土産を通して相手に伝えることができるでしょう。

お土産に対して期待する外国人の心理

日本の当たり前の文化でもあるお土産に、外国人はどのような期待を持っているのでしょうか。ここでは、お土産に対して期待する外国人の心理を解説します。

なぜお土産が重要なのか

お土産は必ず買わなければいけないものではありませんが、自分のために買うお土産なのか、誰かに贈るためのお土産なのかで重要性は異なります。

例えば、自分のために購入するお土産であれば、旅の思い出とともに、その場所でしか買えない名物や名産品を購入することがほとんどでしょう。

一方、誰かに贈るためのお土産であれば、訪日した際の思い出を共有するだけでなく、相手へ日頃の感謝を伝えたり、距離を縮められるような効果が考えられます。

家族や知人・友人に贈るお土産も大切ですが、ビジネスパートナーへのお土産は、今後の良い関係を築くうえでも重要になります。

日本独特のお土産文化

お土産は日本独特の文化です。

旅先で選んだ名物や名産品を、家族や知人・友人にも食べて欲しい、使って欲しいという気持ちを込め、誰かへのプレゼントとして購入するのが一般的です。

また、日本では「旅行へ行ってきた」「会社を休んで空きを作ってしまったお詫び」と、儀礼的にお土産を職場の方へ贈るケースもあるでしょう。

しかし、外国人にとってのお土産は、基本的に「スーベニア」と呼び、自分のための記念品を指しています。

親しい間柄の相手に旅先の思い出を共有するためにお土産を買うこともありますが、日本のように職場の同僚などに贈るケースはあまりないようです。

外国人は、基本的にお土産を自分の旅の思い出として購入します。

誰かに贈る前提で購入したものは、スーベニアではなくギフトとして購入するため、日本人が当たり前と考えるお土産の概念自体が異なります。

お土産選びで失敗しないためのコツ

ここでは、外国人へのお土産選びで失敗しないためのコツを解説します。

日本の伝統や文化を感じ取れるお土産を選ぶ

外国人へのお土産は、日本の伝統や文化を感じ取れるお土産を選びましょう。

どこでも購入できるようなものではなく、日本の伝統工芸品などの日本でしか買えないアイテムがおすすめです。

また、日本の職人が作った繊細で細やかな技術が光る、メイドインジャパンのアイテムも外国人に喜ばれることでしょう。

相手の国や宗教の文化を尊重して選ぶ

渡す相手の国や宗教の文化を尊重してお土産を選んでください。

普段から当たり前のように食べている食品であっても、相手の宗教によってはタブーとなる食品が混ざっているかもしれないため、成分表などを確認しておく必要があります。

また、相手の国の文化にあわせたアイテムかどうかも重要です。

例えば、日本人であれば毎日使う箸ですが、他の国では箸を使う文化は当たり前ではありません。お土産としてもらった箸を使う機会がなかったり、使い方が分からず困惑されてしまうこともあるでしょう。

相手の国の文化を最低限調べたうえでお土産を選ぶようにしましょう。

味覚の違いに配慮する

日本人と外国人では味覚に違いがあるため、食品をお土産として渡す際には注意が必要です。

日本人がおいしいと感じる食品であっても、外国人にとってはおいしくないと感じてしまうことも多々あります。

例えば、日本特有の食品でもある納豆やわさびは、外国人に喜ばれないケースがあります。

今は納豆味やわさび味のお菓子などもありますが、味覚の好みが分からなければ、クセのある食品は避けたほうが無難です。

実用性を重視する

ギフトとしてもらえるお土産は気持ちだけでもうれしいものですが、実用性の高いお土産のほうが外国人には喜ばれるでしょう。

例えば、お土産を渡す相手がビジネスマンや学生だった場合は、普段から利用する日本の文房具、子どもだったら日本のおもちゃ、年配の方の場合は伝統工芸品の食器など、渡す相手の生活や年齢にあわせたお土産を選ぶのがおすすめです。

また、渡したお土産の使い方が分かるように、説明書があれば同封してあげるのがよいでしょう。

渡したお土産を普段から利用してくれるのであれば、渡した側としてもうれしいものです。お互いにうれしい気持ちになるためにも、実用性の高さを重視したお土産がおすすめです。

アニメやキャラクターグッズを避ける

今や日本のアニメは世界各国で人気のサブカルチャーとなっており、アニメグッズなどが多く販売されている秋葉原も外国人に人気の観光地です。

しかし、外国人の全員がアニメやキャラクターグッズが好きというわけではありません。

特にアニメやキャラクターグッズは新しいものが登場するスピードが早く、アニメ好きの外国人であっても気に入ってくれるとは限りません。

相手がどのアニメが好きなのかなどを把握している場合のみ、アニメやキャラクターグッズをお土産として選択するのが無難です。

高価すぎるお土産は避ける

外国人へのお土産に高額な品物をチョイスするのは避けるようにしましょう。

親しい間柄の知人や友人であっても、特別なイベントでもないのに高価なお土産をもらってしまうと困惑してしまうこともあります。

あまりにも高価なものは、相手にお返しの気を使わせてしまうこともあるため、1,000円~3,000円ほどのお土産を選ぶのがおすすめです。

お土産は高価なほどよい品物を選ぶことができますが、相手に気を使わせないような価格のお土産を選ぶのも大切になります。

まとめ

外国人にとっての日本のお土産は、日本の伝統や文化に触れながらも訪日した際の思い出を記念として残せる大切な品物です。

外国人の知人や友人、ビジネスパートナーにお土産を渡す場合でも、日本ならではの伝統工芸品や食品をお土産として渡せば喜ばれることでしょう。

ただし、日本と外国ではお土産に対する価値観が大きく異なります。文化や宗教などの違いによって、受け取れないお土産もあります。好意で渡したお土産が思わぬトラブルの火種となってしまう可能性もあるため、外国人へ渡すお土産選びは慎重に行ってください。

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