外国人観光客に大人気!インバウンドで話題の観光地ランキングTOP10

日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外国人旅行者数年間推計値によると、2024年の外国人訪日客数は、3,686万9,900人に達し、過去最高を記録しました。これは前年(2023年)比で47.1%増、コロナ禍前の2019年(約3,188万人)比で15.6%増となり、約500万人の増加を示しています。2024年のインバウンド消費額は過去最高の8兆1,395億円を記録し、1人当たりの旅行支出は22万7,000円で、これも過去最高を更新しました。

この記事では、外国人観光客に人気の観光スポットを口コミとともにご紹介します。
インバウンド人気が高い理由と、人気の観光地が行なっているインバウンド対策について紐解いていきます。

目次

インバウンド人気観光地ランキングTOP10

月間ユーザー数約4億9,000万人、投稿口コミ件数8億8,400万件以上、対応言語 28言語以上の旅行関連オンラインプラットフォーム「トリップアドバイザー」が発表した人気観光スポットランキングを元に、訪日外国人に人気の観光スポットと外国人観光客のそれぞれの口コミをご紹介し、観光客の動向を探ります。

伏見稲荷大社(京都)

全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮で、千本鳥居が有名です。
鳥居が並ぶ幻想的な景色と、歴史が感じられる日本的な風景が外国人観光客に大人気です。
時間帯と時期によっては大変混雑しますが、それでも一目見てみたいと多くの観光客が訪れます。

口コミ例

(日本語訳)
なんと素晴らしい景色でしょう!
日本でいくつかの神社をすでに訪れましたが、ここは何度見ても圧巻です。山頂へと続く無数の鳥居が本当に見事です。
かなり長い坂道を歩くことになるので、心の準備をしておきましょう。途中には何箇所か立ち寄れる場所があり、素晴らしい写真を撮ることができます。
もし人が写り込まない写真を撮りたいなら、できるだけ早朝に訪れることをおすすめします。混雑はかなり早い時間から始まるため、早く行くか、少し待って人が移動するのを待つと良いでしょう。
訪れる価値は十分にあります!

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298564-d321456-Reviews-Fushimi_Inari_taisha_Shrine-Kyoto_Kyoto_Prefecture_Kinki.html

インバウンド対策

多言語対応

伏見稲荷大社の公式Webサイトは5ヵ国語で展開しています。
これにより神社の歴史、交通アクセス、参拝の基礎知識などを事前に入手できます。

周辺地域との連携

伏見稲荷大社周辺の商店街も、インバウンド対策に積極的に取り組んでいます。
訪日外国人向けの観光案内所を設置したり、日英中の3ヵ国語対応の商店街マップを作成しています。

課題への対応

増加する外国人観光客に伴い、ゴミ問題などの課題も発生しています。これに対し、多言語での注意喚起や地域と連携したクリーンアップ活動などを行なっています。

伏見稲荷大社のインバウンド対策は、神社単体だけでなく周辺地域も含めた総合的なアプローチを取っており、他の観光地にとっても参考になる取り組みといえます。

金閣寺(京都)

「金閣寺」として知られている鹿苑寺は、室町時代に建てられた寺院です。
外国人観光客に人気の理由として、金色に輝く外観が印象的で、日本の伝統的な建築美を体現しているとの声が多く寄せられています。

口コミ例

(日本語訳)
金閣寺はまさに息をのむ美しさです。
池に映る黄金の寺は、特に晴れた日には見事な景観を見せてくれます。周囲の庭園は丁寧に手入れされており、穏やかで落ち着いた雰囲気が漂っています。
寺の内部には入れませんが、敷地内を歩くだけでも素晴らしい写真をたくさん撮ることができます。混雑することもありますが、この美しさは訪れる価値があります。
見学にはそれほど時間がかからないため、旅程にも組み込みやすいスポットです。京都を訪れたら絶対に外せない名所であり、心に残る静かで忘れがたい体験を提供してくれます。

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298564-d321400-Reviews-Kinkakuji_Temple-Kyoto_Kyoto_Prefecture_Kinki.html

インバウンド対策

移動手段の改善

金閣寺周辺にはLUUPが設置されており、観光客が電動キックボードや自転車を利用して効率的に移動できるようになりました。

公共交通機関の充実

京都市交通局は市営バスや地下鉄の運行本数を増加させるとともに、地下鉄・バス1日券を値下げすることによって混雑緩和を図っており、金閣寺へのアクセスが便利になりました。

文化体験プログラム

訪日外国人向けに伝統的な茶道や庭園散策など、日本文化を体験できるプログラムが提供されおり、リピーター増加につながっています。

金閣寺は移動手段やサービスの改善、多言語対応、文化体験プログラムなど多方面でインバウンド対策を進めており、観光客満足度の向上と地域活性化に貢献しています。

清水寺(京都)

清水の舞台で有名な清水寺は、世界遺産に登録されていることもあり、国内のみならず外国人観光客にとっても人気のスポットです。桜や紅葉の名所として知られ、夜間のライトアップが美しいと好評です。

口コミ例

(日本語訳)
ここはおそらく京都で訪れた中で最も美しい寺院です。
本堂はその大きさだけでなく、巨大な木造の基礎の上に建てられている五重塔がとても印象的です。
周囲には塔や京都市街を眺めながら歩ける素敵な散策路があります。上方には美しい森が広がり、自然の景観も楽しめます。
当然ながらかなり混雑するので、早めに到着することをおすすめします。

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298564-d321401-Reviews-Kiyomizu_dera_Temple-Kyoto_Kyoto_Prefecture_Kinki.html

インバウンド対策

多言語対応

清水寺では、観光庁が策定したガイドラインに基づき英語、中国語、韓国語などで案内を行なっており、外国人観光客に分かりやすい標識を設置しています。また、言語に頼らず視覚的に情報を伝える「参詣曼荼羅」を考案し、境内の世界観や参拝方法を外国人に理解してもらう工夫も行われています。

オーバーツーリズムへの対応

清水寺周辺では混雑が深刻化しており、観光客が坂道で歩くのが困難な状況になることがあります。この問題に対処するため、京都市では「手ぶら観光バス」や荷物預かりサービスなどの施策を導入し、大型荷物を持った観光客の移動を効率化しています。

デジタル技術の活用

ライブカメラ映像へのテロップ表示や、ポータブルライブカメラ設置など、デジタル広告を活用した啓発活動を実施し、清水寺周辺の混雑状況をリアルタイムで把握しやすくしています。

清水寺は文化的価値と観光地としての魅力を保ちながら、持続可能な観光を実現するための努力を続けています。

姫路城(兵庫)

兵庫県姫路市にある城で、白鷺城の愛称で知られています。日本の城郭建築の最高傑作とされ、白壁の美しさが印象的と外国人観光客人気が高まっています。

口コミ例

(日本語訳)
姫路城は、畏怖の念を抱かされると同時に歴史的にも重要な、まさに日本のランドマークです。 見事な建築、緻密な保存、美しい環境は、日本の歴史や建築に興味がある人なら必見です。

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298191-d320231-Reviews-Himeji_Castle-Himeji_Hyogo_Prefecture_Kinki.html

また、多くの口コミで姫路城内のボランティアガイドを讃えるコメントが多く見受けられました。歴史や知識を学べる英語ガイドの存在が姫路城の訪問価値を高めています。

インバウンド対策

料金改定とオーバーツーリズム対策

姫路城は、観光客増加による混雑や環境負荷への対策として、料金改定や観光エリアの分散化が進められています。
また、訪問者数制限も視野に視野に入れた管理が検討されています。

デジタル技術の活用

英語対応の観光アプリ「姫路城下町アプリ『WOW!HIMEJI』」をリリース。アプリではGPSを活用し、位置情報に基づいた解説やタクシー予約機能を提供。さらに、ショッピングクーポンなどの追加機能も検討されています。

ガイドサービスの充実

外国語対応の定時ガイドやボランティアガイドが城内で活動し、無料で案内するサービスを提供。音声ガイド機のレンタルも可能で、英語など多言語で姫路城の歴史や見どころを楽しむことができます。

姫路城では、持続可能な観光地運営を目指し、多角的なインバウンド施策を展開しています。これらの取り組みは、文化財保護と観光体験向上を両立させることを目的としています。

広島平和記念資料館(広島)

原爆資料館としても知られ、1945年8月6日に広島に投下された原子爆弾による甚大な被害を、被爆者による証言や遺品、当時の資料等によって後世に伝えています。

平和学習の場として重要であり、戦争の悲惨さを伝える展示が印象的だとの声が多くありました。

口コミ例

(日本語訳)
おそらく広島を訪れる観光客にとって、ここが最大の目的地でしょう。
この博物館は街の主要な観光スポットであり、原爆による被害の実態を伝えています。
展示は分析的というよりも描写的ですが、それでも詳細な情報が得られます。戦前の広島についての簡潔な紹介も興味深いです。
かなり混雑していることを覚悟して訪れましょう。

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298561-d320360-Reviews-Hiroshima_Peace_Memorial_Museum-Hiroshima_Hiroshima_Prefecture_Chugoku.html

インバウンド対策

電子チケットの導入

2024年2月より、訪日客向けに電子チケットの販売を開始しました。Klookでは14言語で販売、公式サイトでも多言語対応され、事前購入・予約が可能となり、窓口の混雑緩和と館内の混雑緩和を目指しています。

多言語対応の強化

海外向けの情報発信の強化を行なっている他、電子チケットシステムの多言語化、多通貨、多決済システムに対応しています。

混雑対策

これらの対策により、広島平和記念資料館は年間200万人近くの来館者(うち外国人比率約3割)に対応し、オーバーツーリズム対策とインバウンド集客の両立を目指しています。

東大寺(奈良)

奈良時代創建の寺院で、大仏殿が有名です。世界最大級の木造建築物である大仏殿と、奈良公園の鹿とともに楽しめることで人気を集めています。

口コミ例

(日本語訳)
奈良公園から少し歩いて寄り道する価値は十分にあります。東大寺の大仏殿の入口に着く前にも、たくさんの鹿に出会えます!
寺院と博物館の入場料は800円で、この価格に見合う価値があります。
そこでは、世界最大の座仏と、それを守る守護神たちが目の前に現れます。仏像は世界最大級の木造建築物の中に安置されています。
大仏殿を歩いていると、木の柱の中央に穴が開いている場所があります。ここでは多くの人が柱をくぐろうと列を作っていますが、回転が早いのでそれほど待たずに順番が来ます。
この穴を無事にくぐり抜けられれば、心が広く開かれ、物事を柔軟に考えられるようになると言い伝えられています。大人も含め、多くの人が楽しそうに柱をくぐり抜けているのが印象的でした。
訪れる価値がある素晴らしい場所です!

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298198-d319876-Reviews-Todai_ji_Temple-Nara_Nara_Prefecture_Kinki.html

インバウンド対策

多言語対応

東大寺の公式ウェブサイトは日本語と英語の2ヵ国語に対応しており、歴史やアクセス情報、敷地内のマップなどを多言語で提供しています。観光ガイドアプリ「Nara Audio Guide」を活用し、敷地内の見どころに近づくと英語・中国語・韓国語で歴史や参拝マナーを解説する動画が自動的に表示される仕組みを提供しています。

アクセスの良さ

世界遺産に登録されている歴史的価値と、近鉄奈良駅から徒歩20分というアクセスの良さも外国人観光客に好評です。

写真スポットとしての魅力

訪日外国人は大仏殿や敷地内の鹿との写真をインスタグラムをはじめとするSNSに投稿することが多く、SNS上で東大寺の魅力が広く共有されています。

浅草寺(東京)

雷門が有名な浅草寺ですが、大都会の中に江戸時代からの伝統が残る雰囲気と、仲見世通りでの買い物や食事を楽しめるところが外国人観光客の人気の理由となっています。

口コミ例

(日本語訳)
忙しい東京の真ん中にある美しい寺院です。
私たちは朝早く訪れましたが、すでに多くの人で賑わっていました。
おみくじを引いて未来を占ってみました。夫はあまり良くない結果が出たので、伝統に従い寺に結んで置いてきました。私は良い結果が出ました。
この寺が長い年月を経ても見事に保たれていることには驚かされます。しっかりと手入れされていることがよく分かりました。

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g14134311-d320447-Reviews-Senso_ji_Temple-Asakusa_Taito_Tokyo_Tokyo_Prefecture_Kanto.html

インバウンド対策

多言語対応

2023年8月に開設された「Tourist Information Desk Asakusa」では、英語・中国語・韓国語・ベトナム語・ロシア語・ネパール語での案内が可能です。雷門前に位置し、多くの観光客が訪れる観光案内所「Asakusa Culture Tourist Information Center」では、4ヵ国語(日本語、英語、中国語、韓国語)による観光案内が行われています。

観光マナー対策

台東区と協力し、ゴミ問題や騒音問題に対処するため、持ち帰り用ゴミ袋と、観光マナーリーフレットを配布しています。また、ゴミ拾いイベントを行い、観光客の環境意識向上を図っています。

地域連携

地元の伝統行事や文化体験、相撲部屋の稽古見学など、地域の特色を活かした観光プログラムを案内しています。

これらの対策により、浅草寺は増加する外国人観光客に対応しつつ、地域の伝統と文化を守る取り組みを進めています。しかし、オーバーツーリズムの影響で地元住民との軋轢も生じており、持続可能な観光地づくりが今後の課題となっています。

原爆ドーム(広島)

世界遺産に登録されている広島市にある原爆被害の象徴的建造物です。
平和の象徴として重要な意味を持つとして、多くの観光客が訪れます。

口コミ例

(日本語訳)
原爆ドームを訪れることは、まさに目を見開かされる体験でした。
街の中に立つ崩れかけた建物の骨組みは、この地で起きた壊滅的な被害を雄弁に物語っていました。
周囲に広がる平和記念公園は、それとは対照的に穏やかな雰囲気で、戦争の代償と平和への願いについて静かに考えさせられます。
この場所を訪れることで、広島の復興とそのたくましい精神に深い敬意を抱かずにはいられません。
重く心に響く場所ですが、歴史を理解するためには欠かせない訪問地です。

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298561-d320236-Reviews-Atomic_Bomb_Dome-Hiroshima_Hiroshima_Prefecture_Chugoku.html

インバウンド対策

平和イベントやブランド構築

平和の象徴として「オリヅル・ブランド」を確率し、平和イベントを定期開催することで観光客に平和の関心を促しています。

新宿御苑(東京)

都心にありながら広大な自然を楽しめ、日本庭園と西洋庭園が融合した景観が人気です。
春には桜、秋には紅葉も楽しめます。

口コミ例

(日本語訳)
東京を初めて訪れる人はもちろん、そうでない人も新宿御苑は絶対に見逃せません。
この広大な公園には、複数の庭園や池、寺院風の建物、スターバックス、温室などがあり、私が見きれなかった施設もまだたくさんあります。音声ガイドも利用可能です。
最低でも半日はここに時間を割くことをおすすめします。公園の開園・閉園時間は決まっており、入場料はかかりますが、料金は手頃で安心したことにクレジットカードも使用できます。

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1066457-d479258-Reviews-Shinjuku_Gyoen_National_Garden-Shinjuku_Tokyo_Tokyo_Prefecture_Kanto.html

インバウンド対策

多言語対応

公式ウェブサイトを日本語と英語の2ヵ国語で運営し、アクセス情報、園内マップ、入場料、季節のイベント情報、歴史などを提供しています。外国人観光客向けに園内の案内看板の多言語化も進めています。

安全対策とマナー啓発

園内ルールを設定し、飲酒や遊具の使用を禁止するなど、静かで安全な環境を維持しています。
また、必要に応じて手荷物検査を実施し、アルコール類の持ち込みを防止しています。

広島平和記念公園(広島)

原爆死没者の慰霊と世界恒久平和を祈念する場所として設立された公園で、原爆ドームや平和記念資料館と共に多くの外国人観光客が訪れます。

口コミ例

(日本語訳)
原爆の子の像は、子どもたちが平和への願いを込めて作ったアート作品が展示されており、一見の価値があります。作品には平和へのメッセージが込められており、心に響くものがあります。
そのすぐそばには平和の鐘があります。ぜひ鐘を鳴らしてみてください。そのとき、広島で起きた悲劇に思いを馳せ、二度と核兵器が使われない世界を願ってみてはいかがでしょうか。
また、平和の灯にも注目してみてください。この炎は1964年から燃え続けており、核兵器の脅威がなくなるまで消されることはありません。

引用元:https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298561-d1165220-Reviews-Hiroshima_Peace_Memorial_Park-Hiroshima_Hiroshima_Prefecture_Chugoku.html

インバウンド施策

多言語対応

「平和のためのヒロシマ通訳者グループ(HIP)」が外国人向けの英語による平和公園案内を行っています。

周辺環境の整備

「原爆ドーム及び平和記念公園周辺建築物等美観形成要綱」を定め、周辺の景観形成に努めています。
「広島市の魅力ある風景づくり基本計画」において、原爆ドーム及び平和記念公園周辺を「重点的風景づくり地区」と位置付け、景観誘導に取り組んでいます。

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