ポストコロナ|韓国の訪日観光客の実態とは?データを基に徹底解説

2022年の訪日外客数は累計約383万人、そのうち韓国からの外客数は101万人と、外客総数の約26.4%を韓国からの訪日客が占めました。

この記事では、2013年から2023年までの韓国人訪日客のデータを基に、インバウンド消費や訪日韓国人の属性、ポストコロナにおける韓国人訪日客の動向などについてまとめています。
ぜひポストコロナに向けたインバウンド獲得の参考にしてください。

この記事でわかること
  • 訪日韓国人の特徴
  • 韓国からの訪日旅行データ
  • インバウンド消費の推移
こんな方におすすめ
  • 訪日外国人客を誘致したい
  • 韓国人訪日客のデータを知りたい
  • ポストコロナのインバウンド獲得に向けて取り組んでいる
目次

訪日韓国人の4つの特徴

2022年の訪日韓国人はおよそ101万人。
これはピークだった2018年の753万人と比べると15%にも満たない数字ですが、それでも前年比では5,245%と大幅に回復しているといえます。これは2022年10月にビザなし渡航が再開されたことや遠距離国際航空運賃の高騰、円安の影響などがあると思われます。

ハイシーズン

2019年以前の訪日韓国人数の推移を月別に見て見ると、ほぼ例年12〜1月の人数が多いことがわかります。
これは学校などの冬季休暇がこの時期にあるためだと考えられますが、韓国と日本は距離が近いため週末などに気軽にLCCで訪日するという人も多く、ハイシーズンとオフシーズンの明確な区別はそこまでないようです。

滞在日数

2018年の平均滞在日数は4.4日で、約30%が3日以内の滞在となっています。
日本と韓国の距離が近くアクセスしやすいこともあり、観光地などを周遊せず1つの場所に滞在するという特徴があるようです。

リピーター率

2018年のデータでは、訪日韓国人のおよそ71%が以前も日本に来たことのあるリピーターでした。
その中でも1年以内に再来訪の人は約46%に上り、リピーター率の高さと再来日までの間隔の短さが特徴となっています。

主目的

主な訪日理由としては「観光・レジャー」が約83%と最も高く、次いで「業務」が約11%、「その他」が約5%と続いています。

韓国からの訪日旅行データ

韓国からの訪日旅行データを「日本政府観光局(JNTO)」の資料から見てみましょう。

訪日外客数推移(2013年~2023年):訪日韓国人は何人来ているのか

2018年までは毎年堅調に増加を続け、新型コロナウイルス感染症が発生したとされる2019年からは大幅に減少しました。
そしてビザなし渡航が再開された2022年からは回復傾向にあることがわかります。

※伸率は前年比

累計伸率
2013年2,456,165人20.2%
2014年2,755,313人12.2%
2015年4,002,095人45.3%
2016年5,090,302人27.2%
2017年7,140,438人40.3%
2018年7,538,952人5.6%
2019年5,584,597人-25.9%
2020年487,939人-91.3%
2021年18,947人-96.1%
2022年1,012,751人5,245.2%
2023年(1〜4月)2,067,700人
出典:「日本政府観光局(JNTO)」

ポストコロナの訪日観光客推移

訪日観光客の総数は2018年までは数を伸ばしていましたが、ポストコロナで一転して減少、そして2022年からはまた回復傾向を見せています。

※伸率は前年比

累計伸率
2013年10,363,904人24.0%
2014年13,413,467人29.4%
2015年19,737,409人47.1%
2016年24,039,700人21.8%
2017年28,691,073人19.3%
2018年31,191,856人8.7%
2019年31,882,049人2.2%
2020年4,115,828人-87.1%
2021年245,862人-94.0%
2022年3,832,110人1,458.6%
2023年(1〜4月)6,739,500人
出典:「日本政府観光局(JNTO)」

月別訪日外客数:ハイシーズンはいつなのか

韓国からの訪日外客数を見ると、コロナ前は12〜2月が特に多いことがわかります。

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1番多い月2番目に多い月3番目に多い月
2013年7月(243,992人)1月(234.456人)2月(234.390人)
2014年12月(270.903人)1月(255,517人)8月(251,428人)
2015年12月(415,656人)8月(390,971人)10月(370,842人)
2016年1月(514,889人)12月(494,376人)2月(490,845人)
2017年12月(678,905人)7月(644,026人)1月(625,415人)
2018年1月(803,816人)2月(708,318人)12月(681,566人)
2019年1月(779,383人)2月(715,804人)6月(611,867人)
2020年1月(316,812人)2月(143,896人)3月(16,669人)
2021年1月(2,535人)9月(2,224人)11月(2,021人)
2022年12月(456,165人)11月(315,421人)10月(122,959人)
2023年(1〜4月)2月(568,622人)1月(565,251人)4月(467,000人)
出典:「日本政府観光局(JNTO)」

インバウンド消費

「インバウンド消費」とは、日本国内での訪日外国人観光客の消費活動を指す言葉です。

インバウンド消費額推移(2014年〜2023年):韓国市場全体の規模は?

これも2018年まではハイペースで拡大していたことがわかります。

※新型コロナウイルス感染症の影響により調査が中止されたため試算値となっている。

訪日韓国人旅行者の消費額
2014年2,090億円
2015年3,008億円
2016年3,577億円
2017年5,126億円
2018年5,881億円
2019年4,247億円
2020年429億円(試算値※)
2021年不明(全体で1,208億円(試算値※))
2022年1,352億円(試算値※)
2023年(1〜3月)1,999億円
出典:「日本政府観光局(JNTO)」

1人当たりインバウンド消費額推移(2014年〜2023年):訪日韓国人は1人いくら使う?

2018年の訪日外国人1人当たり旅行支出額は約15.3万円であるため、平均よりもかなり低い金額であることがわかります。

※新型コロナウイルス感染症の影響により調査が中止されたため試算値、および不明となっている

訪日韓国人観光客の1人当たり旅行支出
2014年75,852円
2015年75,169円
2016年70,281円
2017年71,795円
2018年78,084円
2019年76,138円
2020年87,900円(試算値※)
2021年不明(試算値なし※)
2022年不明(試算値なし※)
2023年(1〜3月)124,913円
出典:「日本政府観光局(JNTO)」

ポストコロナのインバウンド消費推移

2020〜22年は試算値ではあるものの、ポストコロナではインバウンド消費が大幅に減少していることがわかります。

※新型コロナウイルス感染症の影響により調査が中止されたため試算値となっている

訪日外国人旅行者の消費額
2014年2兆278億円
2015年3兆4,771億円
2016年3兆7,476億円
2017年4兆4,162億円
2018年4兆5,189億円
2019年4兆8,135億円
2020年7,446億円(試算値※)
2021年1,208億円(試算値※)
2022年8,987億円(試算値※)
2023年(1〜3月)1兆146億円
出典:「日本政府観光局(JNTO)」

旅行支出内訳:訪日韓国人は何を買い、消費している?

訪日韓国人の支出比率は、主に宿泊料金と買い物代、飲食費が大きいことがわかります。
さらに、ポストコロナでは1人当たり旅行支出額が大幅に増加しています。

※新型コロナウイルス感染症の影響により調査が中止されたため不明

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旅行支出総額宿泊料金飲食費交通費娯楽サービス費買い物代その他
2014年75,85224,82019,1479,1122,37120,137265
2015年75,16922,49518,2038,4213,30622,195549
2016年70,28122,09017,8477,5053,04219,562234
2017年71,79522,37818,4357,4923,66519,530294
2018年78,08424,97419,9617,6363,91721,54947
2019年76,13825,41221,1327,8233,74217,93989
2020年不明※
2021年不明※
2022年133,45042,17534,16411,61812,77132,492229
2023年(1〜3月)124,91343,67532,90711,2619,49627,311263
出典:「日本政府観光局(JNTO)」

人気のお土産ものランキング:訪日韓国人は何をお土産に買っていく?

費目別購入品ランキングを見ると、ほぼ例年「菓子類」が1位、次いで「その他食料品・飲料・酒・たばこ」「医薬品・健康グッズ・トイレタリー」が多いという結果になりました。

買い物場所ランキング:訪日韓国人はどこで買い物をしている?

近年の買い物場所のランキングでは、1位が「コンビニエンスストア」、2位が「空港の免税店」、3位は「ドラッグストア」となっています。

訪日韓国人の属性とは?

以下は国土交通省観光庁の「訪日外国人の消費動向 2022年 年次報告書」における、「観光・レジャー目的」のデータに基づいています。

年齢・性別構成比

訪日韓国人の年代は20代以下が最も多く38.9%、性別の構成比は男性が60.8%、女性が39.2%となっています。

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20代以下30代40代50代60代以上
38.9%33.2%15.4%8.4%4.0%

滞在日数

平均泊数は3.6日で、最も多い滞在日数は4〜6日間と、近距離であるためか短めの滞在日数となりました。

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3日間以内4〜6日間7〜13日間14日間以上
29.1%59.6%10.1%1.2%

訪日経験

訪日経験については、日本に来るのは4〜9回目と回答した人が多く、リピーター率の高さが伺えます。

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1回目2回目3回目4〜9回目10回以上
18.6%17.4%10.8%34.3%19.0%

旅行形態

旅行形態の調査では、9割近くの人が個別手配で来日していることがわかりました。

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団体ツアー参加個人旅行パッケージ利用個別手配
8.7%3.8%87.5%

訪日旅行の情報手段

出発前に役に立った旅行情報源

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日本在住の親族・知人SNS動画サイト個人のブログ日本政府観光局ホームページ
22.8%21.9%21.4%18.7%15.1%

日本滞在中に役に立った旅行情報源

スマートフォン日本在住の親族・知人パソコン・タブレット端末観光案内所宿泊施設
84.7%18.7%14.3%11.1%6.9%

ポストコロナにおける韓国人訪日客の動向

昨年以降、海外からの旅行客数は急速に戻りつつあります。
とはいえ、訪日外客数が2019年同月の水準を取り戻すのは2024年以降という専門家の予想もあり、ポストコロナでは現時点で確実に増加傾向にある韓国からのインバウンド獲得に向けた取り組みをすることが求められているといえるでしょう。

ENGAWAではグローバルなプロモーションを多く実施しており、多言語対応等インバウンド集客を目的とした事例など多くございますのでSNSなど中華圏に向けたインバウンド施策についてご検討であればぜひご相談くださいませ。

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