2025年1月の訪日外国人客数について、日本政府観光局（JNTO）が公開した調査データを基に、最新の動向をお届けします。
訪日外客数の動向
日本政府観光局（JNTO）の調査によると、2025年1月の訪日外国人旅行者数は3,781,200人に達し、前年同月比40.6%増を記録しました。この数字は、過去最高であった2024年12月の3,489,800人を大きく上回り、単月として初めて370万人を突破しました。
この急増の背景には、以下の要因が挙げられます。
- 春節（旧正月）による旅行需要の高まり
- 2024年の春節は2月でしたが、2025年は1月に移動し、特にアジア圏での旅行者が増加。
- ウィンタースポーツ需要の拡大
- オーストラリア、米国からの旅行者がスキーやスノーボードを目的に訪日。
- 円安による訪日コストの低下
- 日本国内の物価が相対的に安価になり、観光客にとって魅力的な旅行先となった。
国籍別の入国者動向
1月の訪日外国人旅行者を国籍別に見ると、23市場のうち韓国、台湾、オーストラリアの3市場で単月過去最高を更新しました。さらに、17市場（中国、香港、シンガポール、米国、フランスなど）で1月としての過去最高を記録しました。
特に中国と米国からの訪日者数が大きく増加し、その理由としては以下が考えられます。
- 中国：春節期間の長期休暇に伴う旅行需要の高まり
- 米国：オフシーズンを狙った旅行とウィンタースポーツの人気拡大
訪日外国人の消費動向
訪日外国人の消費額も大幅に増加しています。
- 2024年の訪日外国人旅行消費額は 8兆1,395億円（前年比 53.4%増、2019年比 69.1%増）
- 国籍別の消費額ランキング（2024年）：
- 中国：17,335億円（構成比21.3%）
- 台湾：10,936億円（同13.4%）
- 韓国：9,632億円（同11.8%）
- 米国：9,021億円（同11.1%）
- 香港：6,584億円（同8.1%）
支出の内訳をみると、
- 宿泊費（33.6%）
- 買い物代（29.5%）
- 飲食費（21.5%） が主な構成要素であり、特に買い物代の比率が前年より増加しました。
今後の訪日トレンドと桜シーズン対策
1月の訪日者数が大幅に伸びたことを受け、次なるピークとして 桜シーズン（3月末～4月上旬） が注目されています。一般財団法人日本気象協会の発表によると、2025年の桜の開花時期は 3月下旬から4月上旬 になる見込みで、欧米圏を中心に訪日需要が高まると予想されています。
- インバウンド向けのメディア掲載
- SNSやインフルエンサーを活用した情報発信
- 地域ごとの観光資源の魅力を伝えるマーケティング戦略 が重要になります。
2025年の訪日外国人市場は、春節の影響による好調なスタートを切りました。今後のプロモーション戦略では、各市場の旅行傾向を踏まえた適切な施策を展開することが、さらなる訪日需要の拡大につながるでしょう。
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