【2025年上半期】外国人入国者数の最新動向を徹底解説

インバウンド市場が目覚ましい回復を見せる中、最新の市場動向を正確に把握することは、ビジネスを成功させる上で不可欠です。本記事では、JNTO(日本政府観光局)が実施する「外国人推移調査」を基にENGAWAブログで毎月発表してきた2025年上半期(1月~6月)の外国人入国者数データを総括し、今後のインバウンド戦略に役立つ示唆をお届けします。

目次

2025年上半期|月別入国者数の推移と傾向

2025年上半期の外国人入国者数は、前年を大幅に上回るペースで推移しました。月別のデータから、季節性やイベントが需要を大きく左右していることが明らかになります。

  • 1月(378万人): 旧正月の大型連休がアジア圏からの旅行需要を押し上げ、入国者数が大きく増加しました。欧米豪からはウィンタースポーツ等のスノー需要が高まりました。
  • 2月(325万人): 1月から引き続き冬のスキー・スノーボード需要が旺盛で、特にアジア圏からの観光客が堅調に推移しました。
  • 3月(349万人): 桜の開花シーズンを迎え、訪日需要が高まりました。特に米国、インドネシア、韓国などからの渡航者が顕著に増えました。
  • 4月(390万人): 桜シーズンがピークを迎え、初めて390万人を突破する快挙となりました。アジアの一部市場や欧米豪市場のイースター休暇の重なりも押し上げ要因となりました。
  • 5月(369万人): 5月は桜シーズンと夏休みシーズンの間に挟まれ、多くの市場で訪日需要が落ち着く時期ですが、一部の市場での祝日やスクールホリデーに合わせた需要が高まりました。
  • 6月(337万人): 夏の本格的な旅行シーズンを前に、季節のイベントや体験を求める観光客が引き続き訪日し、堅調な推移となりました。

上半期全体を通して、インバウンド市場は完全に回復軌道に乗ったと言えるでしょう。しかし、その内訳を見ていくと、各国の観光客が求めるものが以前とは大きく変化していることがわかります。

訪日シーズンやタイミングを知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

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国・地域別の入国者数分析:データから見える市場の多様性

上半期を通じて最も入国者数が多かったのは、韓国、中国、台湾でした。しかし、それぞれの国の観光客には異なる特徴が見られます。

  • 韓国:
    • 2025年上半期を通して安定した入国者数を維持し、日本にとって最大の市場であり続けました。
    • SNSでの情報収集が活発で、流行のグルメやショッピングが主な目的となる個人旅行が主流です。
  • 中国:
    • 団体旅行の回復が顕著で、特に春節や労働節の連休期間に大幅な増加が見られました。
    • 富裕層による高単価な旅行商品や、日本の文化体験(茶道、和菓子作りなど)への関心も高まっています。
  • 台湾・香港:
    • 日本へのリピーターが非常に多く、大都市だけでなく、地方の温泉地や自然景観への関心も高いです。
    • 年間を通じて日本の季節イベント(雪景色、紅葉など)を目的とした旅行需要が根強いことが特徴です。
  • アメリカ・オーストラリアなど欧米圏:
    • 円安を追い風に、長期滞在の観光客が増加しています。
    • 「モノ消費」よりも「コト消費」を重視する傾向が強く、地方での文化体験やアウトドアアクティビティが人気を集めています。

2025年上半期に見られた消費トレンドと今後の展望

データ分析から、2025年上半期における外国人観光客の消費行動には、以下の明確なトレンドが見られました。

  1. 「モノ消費」から「コト消費」への深化
    ただ買い物をするだけでなく、日本の食文化や伝統、自然を体験したいというニーズがどの国・地域の観光客にも高まっています。
  2. 地方への関心の拡大
    東京、大阪、京都といったゴールデンルートだけでなく、地方の独自の魅力(温泉地、歴史的な街並み、自然)が新たな旅行先として注目されています。
  3. デジタルとの密接な関係
    旅行の計画段階から情報収集、旅先での決済、そして帰国後の情報発信まで、スマートフォンとSNSが不可欠なツールとなっています。

これらのトレンドは、下半期も継続すると予測されます。インバウンド市場で成功するためには、単に入国者数の増加を喜ぶだけでなく、彼らがどこから来て、何を求めているのかを深く理解し、それに対応した戦略を立てることが不可欠です。いるのかを深く理解し、それに対応した戦略を立てることが不可欠です。

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