春節は、中国および中華圏において特に重要な旅行シーズンとして注目されています。春節は、家族や友人と再会し、新年を祝う伝統的な祝祭であり、多くの人々が旅行を通じて特別な体験を求めます。本記事では、2025年の春節における中国国内の旅行トレンドと、日本への旅行トレンドをまとめます。
春節とは
春節の基本情報
春節は、中国の旧正月にあたる祝祭であり、通常1月下旬から2月中旬にかけて行われます。この期間中、「民族大移動」と呼ばれるほど多くの人々が旅行や帰省を計画し、国内外の旅行需要が急増します。
2025年の春節は1月28日(火)から2月4日(火)までの8日間となり、8連休となりました。
中国政府の発表によると、2025年の春節期間とその前後40日間で過去最多の90億人が移動すると予想されています。
春節が持つ文化的意義
春節は、家族の再会と新年の繁栄を祝う重要な行事です。伝統的な習慣として、家族が集まり、豊かな食事を楽しみ、先祖を敬う特別な時間として過ごされます。また、春節は新しい始まりを象徴し、多くの人々が新年の抱負を立て、自己成長や家族の幸福を願います。この文化的背景が、春節期間中の旅行や消費行動に大きな影響を与えています。
2025年の春節期間の旅行動向
中国国内旅行の動向
春節期間中に中国国内の旅行をした中国人は5億100万人におよび、観光消費額は6770億元(約14.2兆円)で、前年同月比6%増加したという結果が出ています。
旅行の60%以上が家族グループとなっており、自ら運転するドライブ旅行と家族旅行が2025年の春節旅行の主要トレンドとなりました。
中国国外旅行の動向
2025年の春節期間中に海外旅行を楽しんだ中国人観光客は378万人に達し、昨年比で5.2%増加しました。2019年比では約60%の回復に止まっているものの、伸び率では国内旅行とほぼ同様のため、来年はさらなる回復が見込まれます。
春節期間中のアウトバウンド運行便数は7,617便と2019年の9割近くまで回復しました。その中で日本行きの便が最も多く、2019年比113.8%増となりました。その他の人気旅行先としては、タイ、韓国、マレーシア、シンガポール、ベトナムなどが挙げられます。
春節期間中の中国からの日本旅行の動向
2025年春節期間の人気旅行先とニーズ
若い旅行者の間では、非常にニッチで多くの人が知らないスポットや、アクティビティへの関心が高まっています。春節期間の旅行では、運転手付きの旅行の予約や、レンタカー利用も増加しました。
アジア最大級のオプショナルツアー予約サイトを運営する株式会社KKDAY JAPANが、自社予約サービスKKdayのデータを元に発表した春節中に訪れる人気の都道府県ランキングでは、1位東京、2位大阪、3位京都、4位北海道、5位沖縄という結果でした。
日本は冬季の観光地として人気が高く、SNSのトレンドと今年は積雪量が多い影響もあり、雪景色、スキー、温泉などの冬のアクティビティを楽しめる北海道や東北地方への注目が高まっています。
春節期間中の日本旅行に関する事前調査では、訪問予定先のトップは北海道という結果も出ています。
KKdayの春節期間中の人気急上昇体験先ランキングでは、1位山形、2位宮城、3位岐阜、4位福島、5位青森と、東北地方を選択する旅行者が増えています。
バスツアーの人気が高まり、また、仙台空港や青森空港など、東北地方の空港における国際線の復活や新規就航が功を奏し、交通アクセスが改善したことから、東北地方への旅行者が増加しています。
日本でのインバウンド集客施策
日本では、春節期間中の中国人観光客を効果的に誘客するために、様々なインバウンド集客施策が展開されています。東京タワーの春節仕様ライトアップや、京都市の東映太秦映画村での「赤と金の春節祭」など、現地の文化と中国の伝統を融合させたイベントが実施されました。
参考記事:https://yamatogokoro.jp/inbound_data/56153/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000167.000028214.html
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