欧米インバウンド対策!OTAを活用した集客のポイント

本記事では、欧米インバウンド対策を検討している方向けに、欧米圏でよく使用されているOTAとその活用方法、さらにインバウンド旅行者向けの効果的な施策について詳しく解説します。欧米圏で人気のOTAの新サービスもご紹介し、訪日外国人観光客の増加を目指すマーケティング戦略を探ります。

目次

OTAとは何か?

OTAの定義

OTA(Online Travel Agency)とは、インターネットを通じて旅行関連サービスを提供するオンラインの旅行代理店のことを指します。これには、ホテルの予約、航空券の手配、現地ツアーの予約などが含まれ、旅行者は自宅にいながらにして必要なサービスを一括して予約することが可能です。代表的なOTAとしては、ExpediaやBooking.com、Airbnb、TripAdvisorなどが挙げられます。

OTAのメリット・デメリット

OTAを導入する際のメリット、デメリットは以下に挙げられます。

メリット

  1. 露出度と認知度の向上:OTAは大規模な顧客基盤を持っており、世界中の旅行者にリーチできます。これにより、ブランドの認知度を高め、マーケティング活動を後押しできます。
  2. 24時間予約受付:OTAは24時間365日予約を受け付けるため、営業時間外でも予約を逃さず、収益機会を最大化できます。
  3. 販路拡大の容易さ:OTAを利用することで、自社では到達できないエリアや顧客層にアプローチできます。
  4. 初期費用の削減:OTAは登録から掲載まで簡単に手続きができ、自社サイトに予約システムを構築する必要がないため、初期費用を抑えられます。

デメリット

  1. 手数料の発生:予約が成立するたびに、宿泊価格の8〜20%程度の手数料がOTAに支払われます。これは特に小規模な施設や事業者にとって負担となる可能性があります。
  2. 価格競争のリスク:OTAでは近隣の宿泊施設や体験ツアーも同時に掲載されるため、価格競争に巻き込まれやすくなります。適切な価格コントロールができないと、予約減少のリスクがあります。
  3. キャンセルリスクの増加:OTAは予約が簡単な分、キャンセルも容易になります。直前のキャンセルやノーショウによる損失のリスクが高まります。
  4. 直接のやり取りの制限:OTAを通じた予約の場合、宿泊施設や事業者と顧客が直接やり取りできないことがあり、トラブル時の対応に時間がかかる可能性があります。

これらのメリットとデメリットを考慮し、自社の状況に合わせてOTAを戦略的に活用することが重要です。

欧米圏のOTA使用率の現状

欧米旅行市場におけるOTAの影響

旅行者の77%が旅行を計画する際にSNSを利用し、80%の旅行者が予約前にOTAを利用しています。欧米地域においてもOTAは、宿泊や交通、ツアーなど一連の旅行予約の主要なチャネルとして強い影響力を持っています。

参照:Expedia Group「予約プロセス 2023年

欧米圏でよく使われているOTA

Expedia

Expediaは、世界中で広く利用されているOTAの一つであり、特に欧米地域でのシェアが高いです。多様なホテルや航空券のオプションを提供しており、ユーザーは価格やサービスの比較が容易に行えます。また、Expediaは顧客レビューや評価を提供することで、信頼性の高い情報を提供しています。

Booking.com

Booking.comは、特に宿泊予約に強みを持つOTAとして知られています。豊富な宿泊施設の選択肢と便利な検索機能により、欧米旅行者に高く評価されています。また、24時間対応のカスタマーサポートやキャンセルポリシーの柔軟性も魅力の一つです。

Airbnb

Airbnbは、宿泊施設の代替オプションとして急速に普及しているプラットフォームです。特に欧米の旅行者に人気があり、ユニークな宿泊体験や現地住民との交流を提供することで差別化を図っています。最近では、体験型のツアーやアクティビティの提供も行っており、総合的な旅行体験をサポートしています。

TripAdvisor

TripAdvisorは、宿泊施設やレストラン、観光スポットのレビューサイトとして広く利用されています。旅行者は他の利用者のレビューを参考にしながら、信頼性の高い情報を基に旅行計画を立てることができます。さらに、TripAdvisorは予約機能も提供しており、ユーザーはサイト内で直接予約を完了することが可能です。

インバウンド向けOTA対策

インバウンド旅行者の動向

インバウンド旅行者の動向を把握することは、効果的なOTA対策を講じる上で不可欠です。

日本政府観光局(JNTO)の2024年の「インバウンド消費動向調査」によると、2024年のインバウンド消費額は8.1兆円に達し、過去最高を記録しました。これは2023年比で53.4%増、2019年比で69.1%増となっています。旅行者は、よりパーソナライズされたサービスや高付加価値な体験を求めており、これに応える形でOTAは進化を続けています。

効果的なOTA活用法

効果的なOTA活用法としては、以下のポイントが挙げられます。まず、OTA上でのプレゼンスを強化するために、詳細な情報や高品質な写真を掲載することが重要です。トップに掲載される写真が目に止まるかで商品の売り上げは変わってきます。次に、顧客レビューを積極的に活用し、信頼性を向上させることが求められます。レビューの件数や質で売り上げが左右されるため、レビュー獲得の対策は必要です。また、特別なプロモーションや割引を提供することで、競争力を高めることも有効です。

誰でも簡単にOTAでツアーや体験が販売できるようになった今、自社で売りたい商品と競合商品との差別化が必要となり、何が強みになるか、どうオリジナリティを出せるかが成功の鍵となっています。

訪日外国人に人気のアクティビティ

月間ユニークユーザー数約5億人、欧米圏でよく使用されているOTA「TripAdvisor」では、2024年最も人気のあったアクティビティとして、「新宿の東京バー巡りツアー」「東京プライベートツアー」「伏見稲荷隠れハイキングツアー」「寿司づくり体験」「茶道体験」などが挙げられています。
これらのアクティビティは、文化体験や地域特有の隠れた魅力を楽しむものが多く、訪日外国人旅行者に人気があります。

参照:TripAdvisor「Traveler’s Choice Awards Best of the Best

新サービス「Expedia Travel Shops」に注目

Expedia Travel Shopsの特徴

新サービス「Travel Shops(トラベルショップス)」は、Expediaアプリ内に新しく導入された機能で、旅行者とコンテンツクリエイターを結びつける革新的なプラットフォームです。
人気のコンテンツクリエイターが自身のお気に入りの旅行プランや目的地、体験や宿泊施設を共有できるストアフロントで、 旅行者が効率的に旅行のアイデアを得ることができ、気に入った体験や宿泊施設を直接ウェブやアプリで予約することができます。

活用方法

様々なクリエイターが旅行のおすすめスポットやアクティビティ、体験、宿泊先を共有し、ユーザーが保存・予約できるため、YouTubeやインスタグラムなどですでにファンを獲得し、信頼性が高い旅行インフルエンサーと提携することで、ブランドは効果的な集客が期待できます。
また、何百万人ものフォロワーを抱えるインフルエンサーのみならず、特定の分野に特化して強い支持を得ているマイクロインフルエンサーや、ナノインフルエンサーの活躍の場にもなるでしょう。
ブランドの認知拡大、商品プロモーション、そして新たな収益機会の創出など、様々な目的に応じて戦略的に展開できます。

訪日外国人向けプロモーションをご検討の方へ

ENGAWA株式会社では、自社英語メディア「Tokyo Weekender」をはじめ、世界15ヵ国・地域22拠点の海外支社と連携しながら、国内外のKOLやインフルエンサーを起用したプロモーションが可能です。各国の最適なプロモーション手法の選定や、社内のネイティブスタッフによるコンテンツ企画、撮影投稿制作ディレクション、SNS広告運用など、ネイティブ視点で対象国のトレンドやニーズに合わせた最適なプロモーション施策をご提案いたします。
旅行商品造成、OTA掲載に関してはもちろん、インバウンド向けのマーケティング戦略でお困りの方は、詳細な実例を含めた資料をご案内させていただくことも可能ですので、お気軽に弊社までお問い合わせください。

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