2026年3月版:訪日外国人入国者数の推移調査

日本政府観光局(JNTO)の調査資料に基づき作成した「訪日外客数の推移調査(2026年3月)」の概要をご紹介します。

2026年3月の訪日外客数は3,618,900人となり、前年同月比3.5%増で、3月として過去最高を更新しました。例年3月下旬から始まる桜シーズンに加え、4月のイースターに合わせたスクールホリデーによる訪日需要の高まりが押し上げ要因となっています。また、昨年に続き2年連続で3月までの累計で1,000万人を突破しました。

本記事では、最新データをもとに日本全体および国・地域別の動向を整理し、2026年のインバウンド市場の動きを読み解きます。

目次

【2026年3月統計】日本全体の訪日外国人入国者数推移と増加要因

3月は桜シーズンの到来に伴い例年訪日需要が高まる時期ですが、2026年はイースターが4月となったことで、欧米豪を中心にスクールホリデーに合わせた3月下旬からの訪日需要の前倒しが見られました。加えて、航空路線の新規就航・増便が多くの市場で追い風となり、米国、英国、ドイツなど7市場で単月過去最高を、韓国、台湾など13市場で3月として過去最高を記録しています。

一方、中国市場は渡航注意喚起や航空便の減便の影響が続いており、前年同月比55.9%減と大幅な減少が継続しています。中国を除く市場の堅調な成長が全体を押し上げる構図が、より鮮明になっています。

国・地域別の訪日外国人入国者数

2026年3月は、桜シーズンとイースターに伴うスクールホリデーの影響を受け、幅広い市場で訪日外客数が増加しました。「桜需要」「イースター時期」「航空路線の拡充」「継続する訪日旅行人気」が主な押し上げ要因となっています。

上位主要国・地域の訪日外客数は以下の通りです。

  • 韓国:795,600人(前年同月比15.0%増)
  • 台湾:653,300人(前年同月比24.9%増)
  • 中国:291,600人(前年同月比55.9%減)
  • 香港:216,300人(前年同月比3.8%増)
  • 米国:375,900人(前年同月比9.7%増)

それでは、国・地域別の詳細な動向を見ていきましょう。

  • 韓国:3月の訪日外客数は795,600人(前年同月比15.0%増)。継続する訪日旅行人気に加え、釜山〜静岡間の新規就航、仁川〜成田間の増便の影響もあり、3月として過去最高を記録しました。1〜3月累計では3,058,100人(前年同期比22.0%増)と、引き続き最大市場としての存在感を示しています。
  • 中国:3月の訪日外客数は291,600人(前年同月比55.9%減)。訪日需要が落ち着く時期であることに加え、中国政府より日本への渡航を避けるよう注意喚起が継続していること、航空便の減便の影響もあり、前年同月を大きく下回りました。1〜3月累計では1,073,500人(前年同期比54.6%減)と、厳しい状況が続いています。
  • 台湾:3月の訪日外客数は653,300人(前年同月比24.9%増)。根強い訪日旅行人気に加え、台中〜熊本間の新規就航、台北桃園〜青森間の増便やスポーツイベントの日本開催の影響もあり、3月として過去最高を更新しました。1〜3月累計では2,041,500人(前年同期比25.7%増)と、力強い成長が続いています。
  • 香港:3月の訪日外客数は216,300人(前年同月比3.8%増)。イースター休暇の期ずれに伴うスクールホリデーに合わせた3月下旬からの訪日需要の高まりもあり、前年同月を上回りました。
  • 米国375,900人(前年同月比9.7%増)。3月中旬から始まったスクールホリデーに加え、継続する訪日旅行人気の影響もあり、単月として過去最高を記録しました。1〜3月累計では803,400人(前年同期比12.1%増)と、堅調な成長が続いています。

訪日外国人旅行消費額の動向

2026年3月時点では、最新の消費額データとして2025年通年の速報値が公表されています。

2025年の訪日外国人旅行消費額(速報)は9兆4,559億円と推計され、2024年比で16.4%増となり、過去最高を更新しました。訪日客数の増加に加え、一人当たりの支出額が高水準で推移していることが、消費額全体の拡大につながっています。

国籍・地域別消費額

国籍・地域別では、中国が2兆26億円(構成比21.2%)で最も多く、台湾、韓国、米国、香港が続いています。上位5市場で全体消費額の約65%を占めており、上位市場が安定的に消費を支えている構造がうかがえます。なお、2026年1〜3月の中国市場は訪日客数が前年同期比54.6%減と大幅に減少しており、今後の消費額データにも影響が表れる可能性があります。

費目別消費額

費目別では、宿泊費が36.6%、買物代が27.0%、飲食費が21.9%の順となりました。宿泊費の構成比は増加傾向にあり、長期滞在や高付加価値な宿泊体験を選択する旅行者の増加が示唆されます。

一人当たり旅行支出

2025年の訪日外国人一人当たり旅行支出は22万9千円となりました。国・地域別に見ると、以下の市場が各費目で最も高い支出額を記録しています。

  • 宿泊費:英国(19万3千円)
  • 娯楽等サービス費:オーストラリア(3万5千円)
  • 買物代:シンガポール(10万1千円)

欧米豪市場では宿泊費や体験型消費への支出が高い一方、アジア圏では引き続き買物需要の比重が高い傾向が見られます。

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まとめ

2026年3月の訪日客数は361.8万人と過去最高を更新。注目すべきは、イースター休暇を背景とした欧米豪市場の躍進と、東南アジアの安定成長による「市場の多極化」です。

もはや特定市場に依存するフェーズは終わり、以下の「質」を重視したポートフォリオ設計**が不可欠です。

  • 季節の分散: 桜の次を見据えた「地方の旬」への誘客。
  • 消費の深化: 長期滞在を促す「高付加価値な体験」の提供。
  • 接点の強化: デジタル広告とインフルエンサーを駆使した旅マエ認知。

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出典一覧

  • 日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(2026年3月推計値)」(2026年4月15日発表)
  • 日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計」
  • 観光庁「訪日外国人消費動向調査(2025年速報)」

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