中国・台湾で最も使われているOTAとは?効果的なインバウンド集客法を解説

本記事では、インバウンド集客にとって重要な役割を握る中国・台湾向けOTA(オンライン旅行代理店)の特徴と、効果的なインバウンド集客法について詳しく解説します。

目次

インバウンド対策における中国・台湾向けOTAの重要性

中国・台湾の訪日状況

日本政府観光局(JNTO)が発表した2024年の訪日外客統計(年間推計値)によると、中国からの訪日観光客数は698万1,200人で、台湾からは604万4,400人でした。中国からの訪日客数は2019年比で27.2%減少しており、コロナ前の水準には達していませんが、前年比では187.9%増加しました。一方、台湾からの訪日客数は2019年の水準を大きく上回り、過去最高を記録しました。台湾からの訪日客数は2019年同期比で20.1%増加しています。両国からの訪日客数は、2023年と比較すると大幅に増加しており、特に台湾からは前年比43.8%増となっており、訪日需要が顕著に回復していることがわかります。

OTAとは何か?

OTA(Online Travel Agent)は、インターネットを通じて旅行商品の予約や販売を行うオンラインプラットフォームです。旅行者はホテル、航空券、ツアーなどを一括で検索・予約できるため、利便性が高く、多くのユーザーに利用されています。特に中国・台湾市場では、デジタル化が進んでいることから、OTAの活用が重要視されています。

中国・台湾市場におけるOTAの役割

中国と台湾では、SNSや口コミサイトの利用が非常に盛んであり、OTAはこれらのプラットフォームと連携することで、効果的なマーケティングが可能です。旅行予約の際のOTA利用率は高く、旅行業界においてOTAの存在感はますます高まっています。

中国で使われている主なOTA

Ctrip(携程)

中国最大手のグローバルOTAで、世界各地で「Trip.com」としても展開しています。ホテル予約、航空券、ツアーなど多岐にわたる商品を提供しています。会員数は3億人以上で、中国全人口の4人に1人が利用。アプリの総ダウンロード数は30億を超え、月間アクティブユーザー数は2億人以上。メインユーザーは経済力のあるミレニアル世代(1980年代〜1990年代生まれ)で、訪日中国人の約半数が利用していると言われているOTAです。

Fliggy(飛猪)

Fliggyはアリババグループが運営するOTAで、中国最大のオンラインマーケットプレイス「Taobao(淘宝)」と連携しています。ホテル予約、航空券、パッケージツアーなどの旅行商品を提供し、特に若年層をターゲットにしたマーケティングが特徴です。モバイルファーストの戦略を採用し、スマートフォンを利用した予約サービスが充実しています。また、Fliggyはソーシャルメディアとの連携が強く、口コミやレビューを活用したプロモーションが効果的です。

Qunar(去哪儿)

2005年設立の中国で最も人気のあるOTAの一つで、元々航空券の価格比較サイトとしてスタートしたOTAです。9,000以上の旅行代理店のWebサイトをリアルタイムで検索可能で、68万以上の国内外の航空券、ホテル、交通手段、旅行プランの予約・購入が可能です。ユーザーによる旅行体験の公開やレビュー投稿機能もあります。

台湾で使われている主なOTA

KKDay

台湾・台北に設立された観光ツアー企業で、人気スポットを巡るオプショナルツアーや体験アクティビティを提供しています。テーマパークや観光施設の入場チケットの事前予約・決済できるサービスも提供している他、「食べログ」と提携し、日本全国42,000以上のレストランで即時予約が可能なサービスを開始しました。

Agoda

台湾で最も人気のあるOTAの一つで、KKBOXの調査では、日本旅行の際に最もよく利用されるOTAとして1位を獲得(2,100票)しました。会員限定特典、最低価格保証などの特徴があります。

ezTravel(易遊網)

台湾の航空会社・ファーイースタン航空(遠東航空)のオンライン予約事業から独立して2000年に設立されました。台湾国内外の旅行手配において、最大手として広く利用されています。航空券、宿泊施設、レンタカー、保険、ビザ手配、個人・団体向けのパッケージやツアー、国内新幹線やバスの予約など、多岐にわたる旅行関連サービスを提供しており、Webサイトやアプリの他に実店舗やコールセンターも運営しており、オンラインとオフライン両方で顧客対応を行っています。

台湾・中国市場におけるOTAの活用法

プロモーション戦略

台湾・中国市場において、OTAを通じたインバウンド集客は、単なる予約チャネルに止まらず、ブランドの認知拡大にも大きく寄与します。OTAプラットフォームは、利用者ごとにカスタマイズされた広告配信が可能であり、旅行者が求める情報に対して効率的にアプローチできます。例えば、中国のOTAプラットフォームでは、ユーザーの過去の予約履歴や検索パターンをもとに、個別のキャンペーンや特典情報を提供することで、コンバージョン率を大幅に向上させる施策が実施されています。さらに、OTAと連携したSNS広告や動画コンテンツの展開は、視覚的な訴求力を高め、旅行者の関心を即座に引きつける効果があります。現状のデジタルマーケティングトレンドを鑑みると、OTAを活用したプロモーション戦略は今後さらに重要性を増すことでしょう。

ターゲティングとセグメンテーション

OTAを活用する強みの一つは、データ解析を通じたターゲティングとセグメンテーションが可能である点です。台湾・中国市場では、旅行者の嗜好や行動パターンに応じたセグメント分けを行い、各セグメント向けにカスタマイズされた広告やキャンペーンを展開することで、効率的な集客が実現されています。たとえば、台湾の若年層向けのプロモーションでは、InstagramやFacebookなどのビジュアル重視のSNSが活用され、細やかなターゲティングによって予約率の向上が期待できます。同様に、中国市場においても、OTAのビッグデータを用いてターゲット層の好みや旅行履歴に基づいたパーソナライズドなオファーを提供することで、ユーザーエンゲージメントが高まっています。これらの施策は、OTAが持つデータ資産を最大限に活用した結果であり、今後もマーケティング戦略において不可欠な要素となるでしょう。

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